屋久島の海で生きる者たち

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2010年 03月 04日

戦うキンチャクガニ

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屋久島といえば縄文杉とよく言われるけど、僕の中では屋久島といえばキンチャクガニ!  嬉しいことにいたるところにいます。彼らの魅力的なところは、この挑戦的な目つきです。

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ときにはハサミで握り締めるイソギンチャクを振りかざし鉄拳、いやイソギンチャク拳をあびせてきます。

「めーーーん!!!」

今日は、あまりに攻撃的だったので、そばにある小枝で応戦し面をとりにいくと・・・

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パシッ!!!



金さま 「お主の動きなんぞ、お見通しじゃ。」

小生 「むむむ・・・」

金さま 「出なおしてこい、坊主。」



小生 「今一度!!!  めーーーん!」

金さま 「何度やっても同じこ・・・」




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今年から少しずつ、魅力溢れる屋久島の海の生きものたちを紹介していきます。
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by shunzo_seaphoto | 2010-03-04 23:39 | 蟹(かに)
2010年 03月 04日

越冬したハナビラクマノミ

去年の夏(2009年)、屋久島にやってきたハナビラクマノミ。屋久島ではクマノミしか見ることが出来なかったので、彼女の来島にはかなり興奮し、住処であるシライトイソギンチャクによくお邪魔しては盗撮したものだ。クマノミたちといっしょに泳ぎまわっている姿を見ながら、早く恋人が現れるといいなと思いながらも、屋久島で相手が見つかるのは難しいだろうし、きっと越冬はできないだろうと冷ややかな予測をしていた。


年が明けた3月4日、突然彼女のことを思い出し、自分の予測が正しいことを確かめに彼女の家に行って見ると・・・

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いたっ!!!生きてたっ!!!


若干ピンクの体色が色あせていたものの、1人屋久島の冬の海をのりこえ生きていた。その勇姿をみるなり思わずカメラを放して拍手をしてしまった。海中だからパチパチならなかったけど、人って感動させてもらった相手には自然と力いっぱい拍手するんだなあ。


人の住めない広大な海で生きる者たちの命の強さを目の当たりすると、いつも心が感動と勇気でみなぎり元気になっていく。
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by shunzo_seaphoto | 2010-03-04 23:26 | 雀鯛(すずめだい)
2010年 03月 01日

産卵するコブシメ

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交接(エッチ)を終えたコブシメ夫婦がゆらゆらとウスサザナミサンゴに近づいてきた。メスは何かを探し出そうとするかのように、じっくりとサンゴの隙間を確認しながらサンゴの周辺をうろうろと彷徨っている。手前がメスで、奥がオス。


オスは体の模様を激しく変え、吸盤でぎっしり詰まった腕たちを踊らせながら、僕の方へ接近してきた。それは、まさしく威嚇の舞い。僕をこの場から追い出そうとしているのだ。

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コブシメは白と黒の縞模様を嫌うそうだ。メス同士は喧嘩しないがオス同士の喧嘩はよく見られる。オスは自分の体を白黒の縞模様に変化させることで敵のオスを威嚇するわけだけど、自分の体を見て萎縮はしないのかなあ。何て思いながら「何もしないから、怒らないで。」とテレパシーで交信しようとするが、全く効果なし・・・悪いと思いながらも、その後起こるであろう感動シーンを目撃したいために、こっちも引き下がるわけにはいかない。というか、このオスの威嚇ダンスがとても美しく見とれしまった。好きな子の真剣な表情にドキドキしたときのように、生きものの一生懸命な振る舞いにはいつも心を奪われてしまう。そんな浮気心ですっかり道を外れていると、魅惑の舞いの奥で本命のメスの動きが止まった!

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3月1日、今年初のコブシメ産卵を目撃。

精莢(せいきょう)と呼ばれる精子の入ったカプセルをオスからもらったメスは、卵をサンゴの隙間奥に産み付けるためにゆっくりと腕を伸ばしはじめた。意外と産卵している時間は長く、10秒ほど。その間、オスは僕を威嚇しながらもメスの側をはなれない。一夫一妻といわれているコブシメ夫婦が、我が子を産み落とすことに二人で命がけになっている。コブシメにも人にも夫婦で協力していこうとする心が備わっているのだ。

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産み付けられた未来の海を創る卵。


卵の大きさは直径2cmほど。産卵から80日ほどたった夜明けに孵化がはじまる。孵化した子どもたちは親の教えも受けることなく、生まれもった本能を頼りに海の深みに移動し外敵におびえながらも、獲物を捕まえ一人で生き抜いていく。
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by shunzo_seaphoto | 2010-03-01 23:34 | 烏賊(いか)